2013年 厚生労働科学研究成果として発表された「ICDの改訂における発達障害の位置づけについて」において、医療関係者にアンケートとインタビューを行い42通を回収。
その結果として、「我が国の医療関係者の多くが発達障害の範囲を従来通りICDによって規定することが適切であると考え」ているとし、「DSM-5で提唱された『神経発達障害』の概念と対象範囲が現在の発達障害者の診療や支援と概ね親和性が高いもの」と考えられると結論づけた。
また、ICD-11において「『神経発達障害』とは別の診断カテゴリーに位置づけられると予測される障害については、自閉症スペクトラム障害や注意欠如多動性障害、限局性学習障害といった生物学的要因を考慮したものと分ける方がよいといった考え方」が多いとして、発達障害=神経発達障害に限定すべきであると論じた。
この研究は「国立発達障害情報・支援センター顧問」「埼玉県立発達障害総合支援センター所長」「日本発達障害ネットワーク所長」などを兼任する市川 宏伸 博士によるものであり、今後の「発達障害者支援法」改正の論拠となるものと考えられています。
また市川 博士は2020年、東京都福祉保健局「発達障害者支援ハンドブック」に寄稿し同様の論を展開しています。
ICD 第10版(ICD-10)によれば、代表的な発達障害には、以下のようなものがあります。
F8:会話および言語の特異的発達障害(言語障害)
学力の特異的発達障害(学習障害)
運動機能の特異的発達障害(発達性協調運動障害)
広汎性発達障害(自閉症、アスペルガー症候群など)他
F9:小児期および青年期に通常発症する行動および情緒の障害
多動性障害(注意欠陥多動性障害)
素行(行為)障害(反抗挑戦性障害など)
小児期に特異的に発症する情緒障害(分離不安障害など)
小児期および青年期に特異的に発症する社会的機能の障害(選択緘黙、愛着障害など)
チック障害(トゥレット症候群など)
小児期および青年期に特異的に発症する他の行動および情緒の障害(吃音など)他
※下線部は、今後国として正式に使用を始める予定のICD第11版(ICD-11)では削除される可能性がある内容です。
~中略~
東京都福祉保健局「発達障害者支援ハンドブック2020」
第一章「発達障害とはなんだろう?」
「2: ICDによる定義」より抜粋
ICD-11における神経発達障害群以外の障害にのみ下線を引き、「発達障害」から除外するという論を展開しています。しかし、これは医学的な分類ではその通りなのです。
それでも、「発達障害」というカテゴリから外れることが、今後の支援の妨げになることが予見されるため、「場面緘黙」を発達障害者支援法から外さないようにと、要望する活動をしています。
【場面緘黙関連団体 連合会】の活動
【静岡 場面かんもくの会】も所属している【場面緘黙関連団体 連合会】は場面緘黙に関わる法的な整備について考え、必要と感じた際は要望を求めてきました。
それまで「選択制緘黙」と表記されてきたSelective Mutismを「場面緘黙」と訳を統一するように要望し、ICD-11では「場面緘黙」との表記に変更されました。
これは医療に携わるものとしては
