場面緘黙を知ったときに、最初にお伝えしたいこと

場面緘黙という言葉を初めて知ったとき、 「何をすればよいのだろう」「このまま見守っていてよいのだろう」と、 戸惑う方は少なくありません。

すべてを一度に理解したり、すぐに答えを出したりする必要はありません。 まずは本人の状態を知り、今の生活の中で困っていることを、 少しずつ整理するところから始められます。

案内カードを持ち、扉の前に立つ子どものクレイ調イラスト
すべてを一度に決めなくても大丈夫です 必要なところから、少しずつ。

まず知っていただきたいこと

場面緘黙は、家庭や安心できる場では自然に話せても、 学校や園などの特定の場面では、話すことが難しくなる状態です。 本人がわざと黙っているわけではありません。

また、困りごとは発話だけに限りません。 不安や緊張が強い場面では、返事をする、助けを求める、 自分の気持ちを伝えるといったことに加えて、 表情が固くなる、体が動きにくくなる、 書くことや描くことが難しくなる場合もあります。

話せたかどうかだけではなく、 必要な意思表示や、学校生活への参加ができているかという視点も大切です。

戸惑いや不安を抱えるのは自然なことです

  • 家では話せるのに、学校では話せないのはなぜだろう
  • そのうち自然に話せるようになるのだろうか
  • 無理に話させない方がよいのか、働きかけた方がよいのか
  • 学校にはどのように説明すればよいのだろう
  • このまま見守っているだけでよいのだろうか

こうした疑問を抱えることは、決して特別なことではありません。 場面緘黙のあらわれ方や、本人が困っている場面は一人ひとり異なります。

保護者だけで急いで答えを出したり、 すぐにすべての対応を決めたりする必要はありません。 家庭での様子と、学校や園での様子を少しずつ整理しながら、 必要な人と相談していくことができます。

安心を大切にしながら、困りごとをそのままにしない

無理に話すよう求めたり、急に高い目標へ進めたりすることは、 本人の不安を強めてしまう場合があります。 まずは安心して過ごせることが大切です。

一方で、話さなくてよいように周囲がすべてを代わったり、 困りごとが続いている状態をただ待ったりすることが、 本人にとって楽になるとは限りません。

本人の心身の状態や意思を確かめながら、 今できている意思表示、必要な環境調整、 少し努力すればできそうな小さな取り組みを考えていきます。

1

安心できる条件を整える

学校や日常生活で消耗しているときは、 まず安心して過ごせる環境を優先します。

2

本人の意思とペースを確かめる

周囲だけで目標を決めず、 本人がどう感じているかを大切にします。

3

今できることから考える

いきなり発話を求めず、 現在できている方法から少しずつ広げます。

【静岡 場面かんもくの会】について

【静岡 場面かんもくの会】は、 主に場面緘黙のある子どもの保護者を中心とした親の会です。

同じような戸惑いや悩みを抱える保護者同士がつながり、 情報に触れ、考えを整理し、 必要なときに安心して交流できる場を大切にしています。

また、場面緘黙への理解が学校や地域の中にも広がっていくよう、 学びの機会づくりや情報発信にも取り組んでいます。

会で大切にしていること

  • 保護者同士がゆるやかにつながること
  • 場面緘黙について学び、情報を共有すること
  • 本人のペースや意思を尊重すること
  • 学校や地域での理解を少しずつ広げること

会では行っていないこと

  • 場面緘黙の診断
  • 個別の状況についての専門的な判断
  • 医療・心理・教育機関に代わる個別支援
  • 継続的な一対一の相談対応

当会は医療機関や個別支援機関ではありません。 必要に応じて、学校、医療機関、専門機関、地域の相談窓口などへの相談もご検討ください。 また、未成年の当事者の方からのご連絡や参加については、 原則として保護者を通してお願いしています。

必要なときに、ゆるやかにつながる

今すぐ会へ参加する必要はありません。 まずはホームページを読み、活動を知っていただくだけでも大丈夫です。

会員向けには、情報共有やお知らせ、 ゆるやかな交流の場としてオープンチャットをご案内しています。 いつも積極的に発言する必要はなく、 読むことを中心に参加していただいてもかまいません。

今の状況に合わせて、 必要を感じたときに無理のない形でつながっていただければと思います。