支援者・先生方へ

学校や支援の場で、
「家では話せるのに、どうして学校では話せないのだろう」
「ただおとなしいだけではないのではないか」
と感じたことのある先生や支援者の方へ。

場面緘黙は、ただ話さないのではなく、不安によって話すことや自己表現が難しくなることのある状態です。
【静岡 場面かんもくの会】では、本人の困りごとを正しく理解し、周囲が無理のない形で関わっていくことが大切だと考えています。

まず知っていただきたいこと

場面緘黙は、本人の意思で「話さない」のではなく、話したくても話せない、動きたくても動きにくいといった不安のあらわれとして理解することが大切です。

また、困りごとは話すことだけに限りません。
返事をする、助けを求める、自分の気持ちを伝えることに加えて、表情が固くなる、体が動きにくくなる、書くことや描くことまで難しくなることがあります。

そのため、「少し話せているから大丈夫」「発表ができるから問題ない」と決めつけず、どの場面で、どのような困りごとがあるのかを丁寧に見ていくことが必要です。

学校や支援の場で起こりやすいこと

学校や支援の場では、たとえば次のような困り事が見られることがあります。

  • 返事やあいさつができない
  • 発表や音読、自己紹介が難しい
  • 先生や初対面の相手に話しかけられない
  • 助けを求めたり、困ったことを伝えたりしにくい
  • トイレや体調不良を申し出にくい
  • 絵や作文が書けない、または書きはじめまでに時間がかかることがある
  • 友だちとの関係づくりに時間がかかる

こうした様子は、やる気の問題や態度の問題として受け止められやすい一方で、本人の中では強い緊張や不安が続いていることがあります。

関わるときに大切にしたいこと

無理に話させることを目標にしすぎない

「今ここで話すこと」だけを強く求めると、本人の緊張や失敗感が強くなることがあります。
まずは安心できる条件を整え、本人が少しでも自己表現しやすくなることを大切にしてください。

出来ていることと条件を見る

どの相手なら反応しやすいか、どの場面なら動きやすいか、どの方法なら意思表示しやすいか。
こうした「できていること」と「安心しやすい条件」を見つけることが、支援の出発点になります。

小さな変化を積み重ねとして受け止める

視線が向いた、うなずけた、紙に書いて伝えられた、小さな声が出た。
そうした変化も、本人にとっては大きな前進です。
一気に大きな変化を求めるのではなく、小さな積み重ねを大切にすることが重要です。

避けたい関わり方

次のような関わり方は、本人をさらに追い詰めてしまうことがあります。

  • 繰り返し返事や発話を求める
  • 「どうして?」と理由を問いただす
  • みんなの前で注目を集める形で促す
  • 少し話せたことだけを見て、困りごと全体を見落とす
  • 「そのうち自然に話せる」と見守るだけで終わる

本人を責めたり、急かしたりするのではなく、安心できる条件を整えながら、無理のない形で支えていくことが大切です。

家庭との連携で大切にしたいこと

保護者は、家庭での様子や、本人が安心しやすい条件をよく知っています。
一方で、学校や支援の場での困りごとは、家庭からは見えにくいこともあります。

そのため、家庭と学校・支援の場が対立するのではなく、
「どの場面で困っているか」
「何ならできるか」
「どのような配慮があると安心しやすいか」
を共有しながら、一緒に考えていくことが大切です。

【静岡 場面かんもくの会】でも、家庭だけで抱え込まないこと、学校や支援の場とつながるきっかけを持つことを大切にしています。

【静岡 場面かんもくの会】が大切にしていること

【静岡 場面かんもくの会】は、主に保護者を中心とした親の会です。
そのため、学校や支援の現場に直接個別支援を行う立場ではありません。

それでも、保護者同士がつながり、学び合い、必要な情報に触れられること、
そして学校や支援者の方に場面緘黙への理解が少しずつ広がっていくことには大きな意味があると考えています。

支援者・先生の方にも、会の趣旨に関心を持っていただけることを大変ありがたく思っています。

場面緘黙とは

場面緘黙の特徴や困りごと、基本的な考え方を分かりやすく整理しています。

保護者の方へ

ご家庭での関わり方や、日常の中でできる工夫について紹介しています。

学校での支援を見る

場面緘黙児への学校で出来る支援についてまとめています。

つながる・相談する

参加やご相談について、無理のない形で繋がることができます。